かすみがうら*ネット - かすみがうら＊ネット市民レポート : 里山交流会 by kasumigaura

2007年9月9日(日曜日)

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- kasumigaura @ 07時59分02秒

霞ケ浦環境科学センターで「里山交流会」講演会が行われました。

講演者は、うら谷津再生委員会の竹崎さん、茨城大学農学部の中島教授。

阿見町上長地区３５haの谷津の森と谷津田が舞台。

竹崎さんが耕作放棄地が広がっていく様子を年代ごとに説明。

樹種もアカマツからスギに遷移。セイタカアワダチソウ、アズマネザザなどが管理放棄地に広がり乾燥化が進む。

花室川、清明川、乙戸川、桂川、霞ケ浦沿岸の源流河川の状況を実地調査（１８５箇所）

かつて谷津の森に降った雨が絞り水となって、谷津の森の中をゾウリムシの繊毛のように張り巡らされていた集水堀は労働が投下されず破壊されている。

中島教授が「霞ケ浦沿岸地域の里山論」を展開。

台地と河川の織り成す霞ケ浦は山岳河川の琵琶湖とは異なる様相。原は萱場で茅葺屋根の材料に、谷津の森はアカマツで薪を作り舟で江戸に送っていた。谷津田が台地の周縁が展開、浅い地下水が絞り水となって田畑を潤し溜め池を持たない特徴がある。

谷津の森と谷津田は、霞ケ浦水循環の心臓部であった。

そこが今破壊され疲弊している。

農家の方の思いも複雑。「自分が開いた田んぼが荒れている。」ことに悔いが残るが後継者がいない。重労働に体がついていけない。

学生と市民が耕作放棄地を鎌で刈りだした。最初は「不法侵入者」として見られたが、荒れた土地がきれいになっていくのを見るうちに地権者の意識も変わった。癒しの空間、みんなの土地という意識が芽生えた。

耕作放棄地も自然回帰の一過程と考える。全てトラクターで平らにならせばいいものでもない。適当に刈って適当に放っておく。そんなあいまいな関わり方から自然と心地よい空間が生まれてくる。

こちらに会場で配布された資料があります。↓

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